国際機関や政府等パブリックな領域で海外で働く

Sacra
こんにちは。海外ママプレナーのSacraです。国際機関で働いていた時は、年間30%近く、1回2週間以上の長期出張でアフリカや東南アジアなどに出張していました(いつもいるので現地に住んでいるとよく地元の人に間違われていました)。

前回、企業を通じて海外で働くといった記事を紹介しました。

将来海外で働くために今できるキャリアアップの方法

将来海外で働くために今できるキャリアアップの方法

今回は、国際機関・政府・非営利などパブリックな領域で海外で働くにはどうすればいいのかについて、自分の体験を踏まえて参考情報をお届けします。

国際機関・政府・非営利等、日本人が海外で働くチャンスは意外と多い。

一般にはあまり知られていないようですが、国際機関・政府・非営利など、日本人が海外で働くために設けられたポストやプログラムは、意外と多く存在します。

もちろん、赴任地や職種・専門性などの縛りがありますが、以下のような条件の幾つかが当てはまるのであれば、海外で働くチャンスは広がるのではないでしょうか。

  • 国際開発に興味があり、途上国への赴任もいとわない。
  • 応募から赴任までの期間が半年から1年以上と長くなっても、(在学中だったり、現在在職中だったりで)特に問題はない。
  • ある程度の英語力(TOEIC600-800)が既にあり、英会話もそこそこできる。
  • 多くの応募書類の作成や筆記試験・面接などに臨む覚悟がある。

それでは、国際機関・政府・非営利等、日本人が海外で働くためのプログラムやポストで、一般的に特にメジャーな方法を以下にご紹介していきます。

青年海外協力隊プログラムで海外で働く。

青年海外協力隊(JICA海外協力隊)とは、JICAが主宰する海外で働くためのボランティア派遣制度です。

国際開発や途上国現地で働くことに興味のある人には特にお勧めです。

”20~39歳の人が応募可能で、アフリカや中南米、アジアなどの開発途上国で原則2年間ボランティアをします。” (以下の公式サイトより抜粋)

青年海外協力隊プログラム

渡航費や支度金、現地での生活費などは支給され、帰国後の生活のための資金も受給できるので、ある程度経済的な安定も確保できます。

国際機関で出会った日本人の友人の中にも、こちらのプログラム経験者が数人いて、南米やその他の地域で身につけた第三外国語も、その後の国際機関のキャリアで重宝しているようでした。

外務省の在外公館の派遣員や専門調査員として海外で働く。

こちらも特に国にこだわりがなければ、外務省の在外公館のポストは定期的に募集があります。

現在は、一般社団法人国際交流サービス協会の嘱託職員としての派遣となっているようですが、主に以下の2つの制度が検討対象でしょうか。

共に一定の英語力が要求され、筆記試験と面接を突破しなくてはなりませんが、政府のバックアップのもと、福利厚生もよく、経済的にもセキュリティ的にも安定していて、海外キャリアの第一歩として履歴書の内容をグレードアップしてくれるのではないでしょうか。

派遣員制度について

“外務省在外公館派遣員とは、労働者派遣法の下で、在外公館(大使館、総領事館、政府代表部、領事事務所)に原則2年の任期をもって派遣され、主として館務事務補佐などの実務面にあたる傍ら、国際社会での経験を積み、友好親善に寄与してもらおうとするものです。

月額報酬はおおよそ24~39万円で、金額は派遣先により異なります。

具体的な仕事の内容は在外公館によって異なりますが、主に語学力を活用した様々な業務の支援を行うこととなります。

これには公用出張者が来訪する際の空港における作業やホテルの予約及び会計、庶務などの部署での文書作成や対外的な折衝への立ち合いなどが含まれます。”

(以下の公式サイトより抜粋)

一般社団法人 国際交流サービス協会:外務省在外公館派遣員制度

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2019年4月1日時点で、215公館に274名を派遣しています。すごく多いと思いませんか?!
専門調査員制度について

“外務省在外公館専門調査員とは、労働者派遣法の下で、在外公館(大使館、総領事館、政府代表部、領事事務所)に原則2年の任期をもって派遣されます。

在外公館の一員としてわが国の外交活動に資するため、語学力及び専門性を生かしつつ、在外公館長の指揮監督の下に、派遣国・地域の政治、経済、文化等に関する調査・研究及び館務補助の業務を行なうものです。

月額報酬はおおよそ33万円~67万円(別途、住居費規定額及び賞与を支給)で、金額は派遣先により異なります。”

(以下の公式サイトより抜粋)

一般社団法人 国際交流サービス協会:外務省在外公館専門調査員制度

国際機関の日本人向け採用プログラムで海外で働く。

国際機関では海外で働く日本人を採用しようと、積極的に日本人採用プログラムやリクルートミッションなどを実施しているので、これら日本人向けプログラムを利用すると、一気に敷居が下がります。

通常の空席公募に応募すると、1つのポストにつき、世界中のエリート100〜200人と戦わないといけないのに対し、日本人のみの競争だけになると随分気持ちも楽になるのではないでしょうか?

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空席公募は、世界中の人々と戦わねばならず、時として倍率も300倍だったりすることもあるので、よっぽど経歴・学歴・ポストがマッチしていなければ雲を掴むような話です。

当然応募してくる日本人もグローバルで優秀な人材が多いと思いますが、公募ポストと自分の専門性がいかにマッチしているかを十分にアピールできれば、採用の可能性は格段に上がります。

デメリットは、高い英語運用能力・学歴・職務経験が問われるところでしょうか。

専門分野の修士以上が要求され、博士号保有者も多く応募してきます。

JPO (Junior Professional Officer)派遣制度

JPO派遣制度は,各国政府の費用負担を条件に国際機関が若手人材を受け入れる制度で,外務省では本制度を通じて,35歳以下の若手の日本人に対し,原則2年間国際機関で勤務経験を積む機会を提供しています。

私が国際機関で出会った日本人の友人の多くが、このJPO出身者で、組織の予算と本人の能力がマッチすれば、この2年間の後に、そのまま国際機関と契約を延長して正規職員になる道も開かれています。

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噂によると、国連の日本人職員の4割はJPO出身者ではと言われています。
JPO派遣制度について

”JPO派遣制度は自国の若手職員を国際機関に送り込むための制度で,日本では外務省が行っています。 ヤングプロフェッショナル(YPP) 国連事務局YPPは、国連事務局の若手職員を採用するための試験です。 日本人が国連職員になるための主な3つの方法のうち、空席公告、JPO派遣制度に並ぶ、採用制度の1つです。”

(以下の公式サイトより抜粋)

JPO派遣制度 | 外務省 国際機関人事センター

ヤングプロフェッショナル(YPP)

国連事務局YPPは、国連事務局の若手職員を採用するための試験です。

日本人が国連職員になるための主な3つの方法のうち、空席公告、JPO派遣制度に並ぶ、採用制度の1つです。

年に一度試験が行われ、書類審査、筆記試験、面接を経て、合格した方はロスター(合格者名簿)に掲載されます。

合格後は、ポスト(P1またはP2)の空き状況に応じて、ロスター掲載者の中から選考が行われ、ポストに採用されます。 そのため、合格してもすぐに採用ではなく、ポストが空き次第なので場合によっては長期戦になります。

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現在マクロエコノミストとして働いている友人は、応募から合計で足掛け2年以上かかっていました・汗。

ロスターの有効期限は3年間です。 ポストに採用されると、2年の任期で勤務し、勤務中の成績が優秀で部署も予算があれば、引き続き雇用されます。

国連事務局ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)への応募|外務省 国際機関人事センター

各種国際機関の日本人採用ミッション

その他、世界銀行グループや国際通貨基金(I M F)も日本人を対象とした採用募集を毎年実施し、日本にリクルートミッションを派遣して、事前に行われる書類選考を通った候補者の面接を行っています。

世界銀行グループ・リクルートミッション 

国際通貨基金(I M F)採用情報

IMFに関しては、主に博士号取得したエコノミストの採用が中心になり、ニッチになってしまいますね。

この世界銀行グループとIMFについては、他の国際機関よりも敷居が高く、その分待遇や福利厚生もかなりいいと言われています。(当然色々な批判もあり、あらゆるコストカット対策も近年では行われてはいます。)

Sacra
IMFのエコノミストの友人は、1年半に1度、ビジネスクラスチケットやその他旅費を支給され、Home Leave休暇で2週間自分の国に帰国しています。彼は独身なのですが、家族や子供がいた場合、家族全員分のビジネスクラスの航空チケットと旅費などが支給されるそうです。

デメリットとしては、ポジションによりますが、大抵途上国などへの出張が鬼のように多く(年間30%以上になる場合も)、特に世銀については、3年後に職員がまだ在職している可能性は35%程度だと言われています。

Sacra
度重なる出張生活のせいか、離婚も多く、平均寿命が短いという統計もありました・苦笑

国際機関と海外で働く日本人

海外で働くに当たって国際機関は魅力的なオプションですが、その道は簡単なものではなく、長期的な戦略的アプローチが必要になります。

Good Newsとしては、国際機関では、基本的に日本の出資額に見合った日本人職員の数に全く達していません。

つまり、日本人を採用しようと積極的に動いている国際機関が多いのです。

外務省:主要援助国のODA実績の推移(支出総額ベース)

途上国の開発援助を主な目的とした国際開発協の公的資金をODA(Official Development Assistance(政府開発援助))といいますが、日本の出資レベルは軒並み世界トップでベルです。

わかりやすく計算すると、赤ちゃんからおじいちゃんまで含めた国民一人当たり年間112ドル(1ドル108円で計算して約12,000円)の税金を開発援助に向けて貢献しているにもかかわらず、国連機関には十分な日本人職員がいないのです!

2018年に国連事務局が発表した拠出額から見た「望ましい職員数」では,望ましい日本人職員数は203名とされていますが,日本人職員数は75名(うち女性44名)となっています。

国連では、まさに日本の拠出額をベースに考えた望ましい数の36%しか、日本人職員は働いていないという衝撃の事実があります。

よって国連としては、拠出金貢献度の高い日本人の組織内での数とプレゼンスを強化すべきと、人事も積極的に優秀な日本人の人材を探しています。

国連機関への就職は、応募してから採用までに半年以上、長い人は1年以上とかかってしまい、茨の道ではあります。

また、通常、数年単位の契約になり、日本のようにPermanent(永久雇用)のようなポジションは例外的にごくわずかしか存在しません。

つまり、常にいいアウトプットを出し続け、契約が切れる前には、契約の更新の交渉をするか、組織内の新しいポストを探すか、職探しをする必要も時には出てきます。

厳しい茨の道で、長期戦ではありますが、やりがいのある仕事と在職中は手厚い福利厚生などもあり、通常色々な途上国勤務のチャンスが定期的に豊富に巡ってくるので、どっぷり国際開発につかりたいと興味のある方は挑戦する価値はあります。

まとめ

今回は、「国際機関・政府など、日本人として パブリックな領域で海外で働く。」をテーマに、参考情報をシェアさせていただきました。

私自身、留学後、政府のプログラムで海外在外公館で2年間働いた経験もあり、その後、国際機関でのキャリアにも恵まれたので、このテーマについては強いです・笑。

こんな感じで、アフリカ・ケニアのライオンハンターの部族の村で歓迎のダンスをされたこともありました。高く飛ぶほど男らしく魅力的らしいのです・笑。

国際機関については、その他の政府や非営利のプログラムよりも非常に厳しい現実がありますが、そこで働いた経験は、その後民間やフリーランスにキャリアチェンジしても、高く評価していただけるものでした。

国際機関での経験は、ある意味、海外で働くあなたの貴重なキャリア資産になります。

Sacra
もしここにあげたプログラムのいずれかを考慮しているのあれば、お気軽に相談してください。無料で30分の電話コンサルも受け付けます。

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